現在の開発状況
3D都市モデル自動作成更新システム開発事業の技術詳細と、2027年3月製品版リリースに向けた進捗状況
建築物LOD0外形線抽出
航空測量データ(オルソ画像・DSM)から建築物の外形線を自動抽出します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| オルソ画像 | 正射投影画像とワールドファイル | .tif + .tfw | 必須 |
| DSMファイル | 数値表面モデル(建築物高さ情報) | .las | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| LOD0外形線 | 建築物の外形線データ | CityGML/Shapefile |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- 外形線抽出: オルソ画像とDSMを組み合わせて建築物の外形線を抽出
- 形状最適化: 抽出された外形線の形状を最適化
使用上の注意
- オルソ画像とDSMファイルの範囲が一致している必要があります
- オルソ画像の解像度が抽出精度に大きく影響する可能性があります
- 複雑な形状の建築物では手動調整が必要な場合があります
建築物属性付与
建築物LOD0等の入力ファイルに高さ、階数、構造種別、用途などの属性を付与します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| オルソ画像 | 正射投影画像とワールドファイル | .tif + .tfw | 必須 |
| DSMファイル | 数値表面モデル(建築物高さ情報) | .las | 必須 |
| DEMファイル | 数値標高モデル(地面高さ情報) | .xml | オプション |
| 建築物LOD0等のCityGMLファイル | 属性付与対象の建築物データ | .gml | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| 入力CityGMLデータ+属性 | 高さ情報・属性情報を含む建物データ | CityGML/Shapefile |
設定オプション
| オプション | 説明 | デフォルト値 |
|---|---|---|
| 構造種別と用途を付与 | 構造種別、用途分類の属性を付与するかどうか | オフ |
処理仕様
- 高さ属性付与: DSMデータから建築物の地上高、階数情報を算出
- 構造種別推定: オルソ画像から建築物の構造種別を推定(オプション)
- 用途分類推定: 建築物の用途分類を推定(オプション)
- 品質評価: 属性付与の樹木被り率を出力(Shapefileのみに付加)
使用上の注意
- LOD0等のCityGMLファイル内の建物位置が正確である必要があります
- 構造種別・用途分類は推定値のため、必要に応じて検証してください
- 構造種別と用途を付与する場合、処理時間が延長される場合があります
建築物LOD2詳細3D形状作成
より詳細な建築物の3次元形状を作成。屋根形状とテクスチャを含むモデルを作成します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| DSMファイル | 屋根形状抽出用の数値表面モデル | .las | 必須 |
| LOD1 CityGMLファイル | ベースとなる建築物LOD1データ | .gml | 必須 |
| 航空写真原画像 | テクスチャ作成用の高解像度原画像(テクスチャ作成時のみ必要) | 画像ファイル | オプション |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| LOD2データ | 屋根形状が追加された建築物3次元形状データ(オプションでテクスチャも追加) | CityGML/OBJ |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- 詳細形状作成: DSMデータとLOD1データを組み合わせて屋根形状を含む詳細な3D形状を作成
- テクスチャ作成・高解像度化: 航空写真原画像からテクスチャを作成しAIで高解像度化(オプション)
使用上の注意
- DSMデータの品質が出力精度に影響します
- 複雑な屋根形状では手動調整が必要な場合があります
- テクスチャ作成を行う場合は、航空写真原画像が必要です
テクスチャ高解像度化
建築物モデルのテクスチャを高解像度化します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| 建物壁面画像 | 高解像度化対象の建物壁面テクスチャ画像 | .jpg | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| 高解像度建物壁面画像 | AI超解像技術により高精細化されたテクスチャ画像 | .jpg |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- AI超解像処理: 建物壁面画像に対してAI超解像技術を適用
- 画質向上: 低解像度画像を高精細なテクスチャデータに変換
- 品質最適化: 建築物テクスチャに特化した最適化処理
使用上の注意
- 入力画像の品質が出力結果に影響します
- 処理時間は画像サイズと品質設定により変動します
建築物LOD3詳細構造
将来計画:建築物の詳細構造を含む高精度3Dモデルを作成予定です。
開発状況
開発予定の機能です。詳細な仕様は今後決定予定です。
道路LOD1形状作成
DMファイルから基本的な道路形状のLOD1モデルを作成します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| DMファイル | 数値地図2500(道路外形線データを含む拡張DM) | .dm | 必須 |
| 座標系 | DMファイルの座標系設定 | 平面直角座標系 | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| 道路LOD1 | 道路形状データ(交差点および構造変化点が区切られた形状) | CityGML/Shapefile |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- 道路形状作成: DMファイルから道路形状ポリゴンの自動作成
- 交差点処理: 自動的な交差点形状の作成
- 構造変化点処理: 構造変化点での分割
使用上の注意
- 複雑な交差点では手動調整が必要な場合があります
- 大規模データの処理には十分な処理時間を確保してください
道路LOD2詳細形状作成
より詳細な道路形状(車線、歩道、島が分割された形状)のLOD2モデルを作成します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| オルソ画像 | 道路詳細抽出用の高解像度正射投影画像 | .tif + .tfw | 必須 |
| 道路LOD1データ | ベースとなる道路LOD1データ(CityGMLまたはShapefileのどちらでも可) | .gml/.shp | 必須 |
| 座標系 | オルソ画像、LOD1データの座標系設定 | 平面直角座標系/WGS84等 | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| 道路LOD2 | 詳細道路面形状データ(車線、歩道、島、交差点の詳細形状を含む) | CityGML/Shapefile |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- 歩道分離: 歩道領域の抽出と歩車道境界の自動識別
- 島分離: 島(交通島、中央分離帯)の抽出
- 品質改善: 精度向上のためのアルゴリズム改良中
使用上の注意
- 高解像度オルソ画像(10cm/pixel以下)の使用が推奨です
- 影や車両による遮蔽がある場合、精度が低下します
- 現在品質改善中のため、結果の検証が推奨されます
道路LOD3詳細形状作成
将来計画:道路の詳細な3D形状モデルを生成予定です。
概要
道路LOD2をベースに、より詳細な道路形状(車線分離帯、中央分離帯、歩道の詳細形状など)を含む高精度の道路モデルを生成する予定です。2026年以降の開発計画に含まれています。
計画機能
- 車線詳細: 車線分離線、中央分離帯の詳細形状
- 歩道詳細: 歩道の段差、傾斜、舗装材質
- 縁石・側溝: 縁石の形状、側溝の詳細
- 路面状況: 舗装の種類、摩耗状況
都市設備位置・属性抽出
MMSデータから都市設備の位置と属性情報を抽出します。
機能イメージ
ジョブ作成画面
入力データ
| パラメーター | 説明 | データタイプ | 必須 |
|---|---|---|---|
| MMS点群 | 移動計測システムによる3次元点群データ | .las | 必須 |
| MMS画像 | 移動計測システムによる画像データ | .jpg 等 | 必須 |
| TerraPhoto Camera calibration file | カメラの内部パラメータ・歪み補正情報 | .cal | 必須 |
| TerraPhoto Image list file | 画像と撮影位置・姿勢情報のリスト | .iml | 必須 |
| 座標系 | 出力データの座標系設定 | 平面直角座標系 | 必須 |
出力ファイル
| 出力ファイル | 説明 | データ形式 |
|---|---|---|
| 都市設備位置・属性情報 | 対象の都市設備の地物重心位置情報と属性データ | 3DShp |
設定オプション
現在、設定可能なオプションはありません。
処理仕様
- 対象設備: 案内標識、警戒標識、規制・指示標識、カーブミラー、自動車信号、歩行者信号、街灯
- 認識技術: 点群分類・物体検出・画像分類
- 位置精度: MMS点群の精度に依存 (MMS点群に対して水平位置の標準偏差1.75m以内 高さ方向0.66m以内)
使用上の注意
- MMSデータの撮影時期・天候条件が結果に影響します
- calibration fileやImage list fileが正確である必要があります
- 遮蔽物や影による影響で検出漏れが発生する可能性があります
- 大量データの処理には十分な計算リソースが必要です
都市設備LOD2基本形状作成
電柱、街灯、道路標識などの都市設備の基本的な3D形状モデルを自動生成する機能を開発中です。
開発状況
位置・属性抽出済みの都市設備データから、基本的な3D形状モデルを自動生成する機能の開発を進めています。詳細仕様は開発完了後に公開予定です。
都市設備LOD3詳細形状作成
都市設備の詳細な3D形状モデルを自動作成する機能を開発中です。
開発状況
高密度点群データと画像データから、都市設備の詳細な3D形状モデルを自動作成する機能の開発を進めています。詳細仕様は開発完了後に公開予定です。
植生LOD2モデル作成
MMS点群データから植生のLOD2モデルを自動作成する機能を開発中です。
開発状況
MMS点群データから植生のLOD2モデルを自動作成する機能の開発を進めています。詳細仕様は開発完了後に公開予定です。
植生LOD3詳細モデル作成
MMS点群データから植生のLOD3モデルを自動作成する機能を開発中です。
開発状況
MMS点群データから植生のLOD3モデルを自動作成する機能の開発を進めています。詳細仕様は開発完了後に公開予定です。
開発ロードマップ
継続的な機能向上とスケールアップを目指した開発計画
クローズドβ版開発・リリース(完了)
- 建築物LOD0-2自動作成機能実装
- 道路LOD1-2自動作成機能実装
- PLATEAU準拠CityGML出力機能
- 品質評価システム実装
- クローズドβ版リリース(2025年3月)
〜8月
β版初期運用・検証(完了)
- アジア航測との実証・検証
- 初期フィードバック収集・改善
- 安定性・品質向上
- 次段階機能の開発準備
〜2026年3月
β版機能拡張(現在)
- 協力企業拡大に向けたβ版アップデート
- 都市設備・植生機能の開発
- ユーザーフィードバックに基づく継続改善
- 品質向上・処理速度最適化
※現在この段階で開発を進めています
〜4月
製品化・商用版リリース
- 製品版機能完成
- 商用版リリース
- サポート体制構築
- 本格的な事業展開開始
技術的な挑戦
継続的な技術改善への取り組み
建築物認識精度の向上
複雑な形状の建築物に対する認識精度の継続的改善
データ処理効率の最適化
大規模データの処理速度と効率性の向上
品質管理システムの強化
出力データの品質保証と検証プロセスの改善
システム更新技術の研究
都市環境の変化に対応した動的更新技術の開発
開発への参加・協力をお待ちしています
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